2017年04月05日 AV女優 PR
タレントの坂口杏里さん(26)のAVデビューが話題になりました。女優だった母親の坂口良子さん(享年57)が残した遺産をホスト遊びに費やし、借金に追われての決断でした。 ANRIに改名して芸能人専門AVメーカーの「MUTEKI」に所属し、3本出演契約でギャラは1億円超え。大半が返済に回り、取り分は2000万円程度といわれていますが、こんな破格の待遇を受けられるのは杏里さんが有名人だから。AVはカネに困った女性の駆け込み寺のイメージがいまだ強いですが、フツーの女のコが脱いだくらいじゃ稼げません。志願者増による競争激化で買い手市場になっているからです。希望してもAV女優になれない女性が山ほどいます。 毎年4000人以上が入れ替わる AV女優の大半がAV専門のモデルプロダクションに所属しています。頭数をザッと計算すると、現役女優が常時6000人。毎年4000人ほどが入れ替わります。女優の懐に入るギャラは、メーカーが支払う出演料の3~5割が相場。その中でOLレベルの生活費が稼げる女優は約3割、収入ゼロ女優が半数以上。全体の8割が1本数万円程度のギャラで仕事を請けています。腹をくくって裸になり、セックスを世間にさらしても、マトモな生活は送れません。人材の過剰供給で、女優のハイスペック化が進んでいるからです。 90年代後半まで、AV業界に足を踏み入れるきっかけは路上スカウトがメジャーでした。高収入求人情報誌「てぃんくる」などの創刊やプロダクションによる募集サイトの開設で、今ではメール1本で誰でも簡単にAV女優に応募できるようになった。プロダクションはルックスや経歴などのスペックで厳しく選別します。振り落とされる女性は珍しくありません。 志願者増の背景には、女性の貧困があります。ブラック企業の蔓延、非正規雇用の拡大、奨学金返済地獄……。マジメに働いても生活難から抜け出せない女性が増えています。「生活費の足しに1万円欲しい」といった切実な動機で、貧困女子がAV業界の門を叩く。時期を同じくして、ネットの普及や若者の草食化などを引き金にAV不況が起きました。供給源は潤沢です。メーカーは女優を斡旋するプロダクションの足元を見て出演料を下げる。女優の懐に入るギャラも下落するデフレスパイラル。女優の使い捨ては当たり前になりました。 (出典:日刊ゲンダイ)